別離
2011年 イラン
監督:アスガー・ファルハディ
俳優:レイラ・ハタミ、ぺイマン・モアディ、、シャハブ・ホセイニ、サレー・バヤト、サリナ・ファルハディ
イランの中流階級の家庭でおこった離婚問題が、次々と広がりを持ち、様々な人を巻き込んでいく。そうしたなんでもないような状況が「驚嘆すべき自己抑制力を備えた」(手嶋龍一)監督によってイランの現在として鋭く描かれている。
ここで登場する痴呆症の老人は息子の嫁の名前しか話さない。しかし、そのことは何を暗示しているのだろうか。「この父親こそ自由な表現を許さない検閲官への最後の砦だったのではないだろうか」(手嶋龍一)
私の観たイランの映画はどれも多くを語らない。派手なアクションがない。過激な言葉がない。しかし、見終わったときに、心の底からじんわりと感動が湧いてくる。
« テルマエ・ロマエ | トップページ | ル・アーヴルの靴磨き »
コメント